広島県府中町で昨年12月に中学３年の男子生徒が自殺した事件をめぐり、その背景にある学校や教育の問題を本音で語り合おうと29日、全教広島と新日本婦人の会広島県本部が広島市内でシンポジウムを共催しました。事件を４月の衆院文部科学委員会で取り上げた日本共産党の大平喜信衆院議員がかけつけ、報告しました。
　公立中学校の教員、私立高校の教員、児童・生徒の保護者、教師をめざす大学生が、それぞれの思いを語る問題提起を受けて、約90人の参加者が九つのグループに分かれて交流。「先生たちの多忙化を何とかしないといけない」「先生たちが子どもとしっかり向き合える学校であってほしい」「管理と競争の教育でなく、子ども一人ひとりを大切にする教育にしていきたい」などの意見が出ました。
　４月の委員会で事件の全容の徹底調査と文部科学省が進めてきた進路指導・生活指導の徹底検証を求めた大平氏は「憲法を守り、子どもたち一人ひとりを大切にする学校と教育の実現に向けて、秋の臨時国会でも引き続き頑張りたい」と表明しました。
〔写真〕報告する大平氏（演壇）＝29日、広島市東区