会見する（右から）大野編集長、辻県議ら＝２日、広島県庁

　広島県三次市作木町で昨年12月20日に米軍機が低空飛行した問題で、今年１月11日に現地を調査した日本共産党広島県委員会は２日、飛行高度が航空法などに違反するとした解析結果を発表し、湯崎英彦県知事あてに米軍などへ改めて抗議するよう申し入れました。

　問題の低空飛行では、作木小の児童が悲鳴を上げたと地元紙が報道して掲載した写真に写っている樹木と米軍機の大きさや角度を解析した飛行高度は、約１９０メートル。

　調査団団長の辻恒雄県議、解析にあたった大野智久「岡山民報」編集長らが広島県庁で会見し、航空法が最低安全高度とする３００メートルにも「学校や病院などに考慮を払う」とした日米合同委員会の合意にも反すると告発しました。

　県への申し入れでは辻県議、村上昭二県委員長、皆川恵史県副委員長らが、地域経済局の橋本康男国際部長に要望書を提出。要望書は�@問題の低空飛行について米軍に謝罪を求める�A低空飛行訓練の実態を明らかにするよう国に求める�B湯崎知事が現地で直接
住民の声を聴く―ことなどを求めています。

　辻県議は「県も現地で測量をやって、具体的な事実を持って国に迫ったらどうか」と提案。橋本部長は「その話を否定するわけではないが、県としては、国が低空飛行の騒音を測定するよう求めている。国自身が測った騒音でアメリカとの交渉にあたってほしいという立場だ」と答えました。